今までの仕事|遠藤泰人 + 空間スタジオ

下町で静かに暮らす熟年夫婦の家
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長いこと親の介護で苦労なさってきた熟年ご夫妻が、自分たちの終の棲家としての住宅を希望されていました。
ご自分達が体が不自由になった時の事を想定して設計をしてくれという当然の要望でしたので、基本的には1 階で生活が完結するように考えています。
和室もベッドが置けるように巾を少し広げ、床の間もいざという時に広く使えるよう、畳と同じ高さでデザインしました。
和室の壁を一部撤去するとトイレにつながります。
車椅子使用になった場合には、和室からデッキに出て、段差解消機で道路の高さまでおりる予定です。
法的制限で火災に強く、背の高い建物が求められましたが地盤はよくありませんでした。
建物を軽くするために、鉄骨にALC 板(軽量気泡コンクリート板、ヘーベル板が有名)というこの辺りのどこにでもある工法を採用せざるを得ませんでした。
鉄骨ALC の建物はなかなかすっきりとしたデザインを見たことがありませんが、私のこの建物は凛としたたたずまいをもつALC 住宅の佳作だと自画自賛しております。

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    玄関には買い物カートのためのスロープを設け、大きな庇を付けました。
    右の壁にポストの口があります。その向こうがキッチンということになります

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    家の前にほんの少しの庭を設けています。
    ここが将来万が一車椅子を利用するときの通路になります

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1 階のメインの部屋です。
食卓の右奥が、半分隠れたキッチン。
その突き当たりにポストの受け口があります。
炊飯器の蒸気抜きの窓が、外観写真の道路面にある窓です。
キッチンと壁一枚でご主人の書斎コーナーです